august

夏休みの開放感!8月になったある日、私はいつになったらあの山へ登れるのだろうと、ぼんやりバスの窓から眺めていたらO先生からFAX,「ところで今度の日曜日F先生と愛宕山へ行きます。水尾までどうですか?」とのこと。早速TELして同行依頼。快く引き受けてくだっさって、50代、60代、70代の中高年トリオは、初心者の私の希望を叶えてあげようと、清滝の表参道から10時登山開始。夏休み前のハードな7月だったことと、母の介護とで心も下向きのため、久し振りの登り道のきついこと、休み、休み登ります。つらっかたけれど約3時間で頂上(ふつうは、2時間弱)。940mの天空を吹き渡る風のさわやかなこと、天然のここちよさ。汗でびっしょり、着替え持参で正解!元小学校と中学校の教師だったおふたりの熱い教育談義を拝聴しながら山道を歩くなんて至福です。かっての教え子たちは、どれほど素敵で得難い先生との遭遇であったかと羨望すら感じました。帰路は水尾へ、あこがれのゆずの里です。寒くなるとゆず風呂と、鶏すき鍋でにぎわいます。日曜で村営バスはおやすみ、もうこのあたりからビアガーデンの話題ばかり。JR保津峡駅から京都駅へもどり宵やみせまるホテルの屋上で12キロ、26000歩を祝って乾杯したのです。
16日、五山の送り火は「妙法」の妙の字観賞。松ヶ崎にある自動車教習場の地べたに友人とペタンと座り、目の前で燃え盛る送り火に心のなかで手を合わせます。相方の法の字を観るのには山がひとつ邪魔となり、東へ15分ほど歩かなくてはなりません。人ごみを分けて歩いていたら消火がはじまっていて、直近で二文字を観ることは、至難のわざと知りました。でも、祇園祭からスタートした夏の祭りが、これで終わりという場にい合わせたことが幸せでした。
この夏は、秋の展示会に向けてDM用のタペストリー(小)制作に追われましたが、テーマを源氏物語としたので、その取材に東奔西走。名古屋の徳川美術館では、豪華なお宝の中から沈箱(お香入れ)のシンプルな絵柄が印象的でした。
8月も末,大阪の友人とドライブ。北陸道を北へ、越前武生で下りて市内へ。遅めのランチは、お約束の越前そば。まだすこしあたたかいきびだんごがきなこをまとって美味しいデザートつき。三ツ星です。古い趣きのある建造物、武生公会堂記念館で紫式部ゆかりの展示会。父藤原為時の武生赴任に伴い暮らしたとのこと。京都芸大や、敦賀市立博物館所蔵の貴重な年中行事絵巻、五節句図など宮中催事や、記念館所蔵の洛中洛外図など時代は異なりますが、人物や、衣装、小物はメモをとるほどでした。福井を経て越前海岸へ。もちろん温泉をめざします。夕暮れの稲田は頭を垂れて、早くも色づいています。とびきりの夕焼けとはいえませんが、波音のきこえる(夕映え温泉)で、この夏の汗を流しました。忙しくてNEWSの発行はおくれています。今しばらくお待ちください。まだ、暑い日がつづきますが、どうぞおげんきで。


                          アンジュ  石井麻子 

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