箱根は秋の深まりを見せていました。15日、熱海経由で芦ノ湖畔にある「箱根ホテル」のロビーで東京から御殿場経由ドライブしてきたマサキさんと合流。ランチを済ませていざ「やまぼうし」さんへ。夏の暑さは箱根にも及んでいたのか、豆桜の葉がチリチリしていて紅葉にはすこし早かったようです。2時、ご子息の金子森さんが出迎えてくれて展示の準備に入ります。事前になんどもメールのやり取りをしていたので手際良くて助かりました。アンジュのニットたちが、ずっとここに居ました、というようにデイスプレイされ、大きなタペストリーも2枚予定の場所にすっきり収まりました。夕刻、箱根町の花屋さんが(株)野呂英作さんとギャルリ田澤さん、そしてアンジュ・アカデミー京都、東京クラス生徒一同からのアレンジメントを抱えて来られます。「やまぼうし」さんの李朝やイギリスの調度にぴったり。落ち着いた雰囲気に文字通り華を添えていただき、感激です。長いような短いような道のりでしたが、飾り付けを終えてほっとしました。この夜は浜美枝さんのプライベートなキッチン&リビングで、ギャラリーのスタッフでもある優しい長女さんと5人だけのくつろいだデイナーのひととき、贅沢な時間が流れます。秋田から取り寄せた新米のきりたんぽが嬉しいお鍋。自然食材と暮らしの探求家、浜さんの手料理のなんと美味しいこと! 「秋田ではせりの根も食べるのよ」と言われて初体験。味わい深く、バカラのトールグラスでビールは最高!前夜祭は夢のよう。 

箱根物語

さて、16日(土)初日の朝、ホテル前の桟橋を歩いているとモーターボート。半周¥5.000、一周¥6.600。快晴の湖に出ます。もちろん一周。人気の海賊船とはまた違ったクルージングとなり、富士山もすこし近くで眺め非日常の時を堪能したのです。いよいよ展示会のOPEN。一番のお客さまは奈良からドライブされて来たフクダさんご夫妻。昨年の軽井沢でも一番でした。オープニングの神さまです。いつもタペストリーの制作に無理をお願いしているので、始まってしまえば解放感に浸れることをお互いに良く理解しあえる間柄。しかしおふたりには感激です。
「わー」、「あらっ」と久しぶりの方や、思いがけない方々のご来場に胸がいっぱい。涙も浮かんできます。みなさん「箱根/HAKONE]のタペストリーに感嘆の声。アカデミーの全員で仕上げたのも初めての記念作。2メートル近い高さ、藍色系の配色、寄木細工をモチーフにして、4月にリサーチさせていただき古材の梁に調和できたのも幸いでした。梁のヒビも味わいがあり、セーターのハンガーを掛けるのに役だってくれました。浜さんが田澤さんに「何か、何かこう・・・ラブリーなものを」と話された折、アンジュのことを提言され実現した展示会。本当にラブリーな企画となれて、お客さまたちの反応も予想以上。みなさん一度は訪れたかった「箱根の憧れの空間」というのが伝わってきます。お嬢さんとの水入らずの二人旅、おともだちとのミニ同窓会。ご主人と(多分に浜美枝さんと逢いたくて)ご一緒に、そして一人でふらっとなど小旅行のきっかけとなって良かった。いつもと違う時間を過ごすことはとても大切なことです。2日目、雑誌「いきいき」の取材を受け、ニットや毛糸が素敵な山荘ギャラリーを舞台に撮影されました。「アジロ編みのテイーコゼ」のレッスンも無事楽しく終了。駈けつけてくれたアシスタントのホソカワも、ずっとアシストしてくれたマサキさんもそれぞれ帰り、この夜はフクダ夫妻、京都から展示会支援旅行を実行してくれたオオツカ先生(息子の恩師)と仲の良いイシカワ先生の5人で湖畔のイタリアン「La  Terrazza]。赤ワインを2本あけ、薪窯で焼いたピザなどで盛り上がり、見知らぬ同志だったふた組みが打ち解けて昔なじみのよう。真っ暗な関所脇の杉木立を見上げながら、まるで修学旅行、いえ社員旅行のようにみんなが若返って歩いたホテルまでの夜道でした。3日目、浜さんがお仕事で東京へ出かけられました。いつもお昼は奥の囲炉裏の部屋でいただくのですが、この日はひとり。窓越しの木立を眺めながら、大きなお皿におにぎりとしゃけ、たらこ、お漬けものなどがとってもお洒落に盛り付けられていて至福のランチでした。午後遅く、思いがけなく大阪・箕面の友人がやって来ます(いつも弥次喜多道中で日帰り温泉に行く)。自分の写真グループが展示会をしていたりして、予定が立てにくかったとのこと.。とにかく私は火曜日にレッスンがあるので帰らねばならない。1泊してもと考えていたようだけど、一緒に帰ってくれました。「まるでトラックの運転手ね」と言いながら箱根折り返し沼津で夕食。東名・名神と走りつづけ真夜中、12時35分に山科まで送り届けてくれました。小田原か三島経由で帰洛と思っていた予定が狂いましたが、友情はありがたいものです。森(しん)さんからのメールには「徹収するのがもったいなくて仕方ありません」とあり、こちらこそ感謝の気もちでいっぱいです。おいそがしいところ箱根へ足を運ばれたみなさま、ありがとうございました。心よりお礼申しあげます。とり急ぎご報告まで。    asako

タペストリー
箱根

やまぼうし 玄関ロビー

レッスン風景

記念写真
タペストリーの前で

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