さて、「この夏」シリーズがまだつづくとは想像もしていませんでした。パリのカトリーヌさんから「昨日3週間のCHINA取材から戻りました」というメールに元気そうな写真が添付されていましたので藍に染まる村人とのワンショットを。昨年カトリーヌさんを案内した美山の新道弘之さんご夫妻は8月の終わりからハンガリーのインデイゴ(藍)村へ・・・。その二日前「憲法9条京都の会」の世話人に昨年から推挙させてもらっていたので、9月末の全体会を前にして正式にお願いにうかがいました。わたしにとってこの夏一番の遠出です。久しぶりのかやぶき村は真夏にまどろみ、エアコンのないお座敷に吹きこむ風が羨ましいものでした。「ちいさな藍美術館」は藁と梁がむき出しの天井を見せる2階の展示場で夏のしつらえ。季節ごとにうかがうべきですね。さてさて、お昼、車を運転してくれたK氏は旧知の一乗寺にあった「さいふおん亭」さんが昨年OPENされた民宿へ、気の合う事務局なかまを案内。美山の赤橋から西へさらにに奥まった村は、珍しいアプリコット色の「さるすべり」が花盛り。古民家に息を吹き込ませた隠れ家的お宿です。若狭の海まで1時間という立地。小さなはこふぐのから揚げが食べられるなんて。山里の採れたて野菜も美味しくて本当に至福のランチでした。もちろん食後のコーヒーは☆がいくつでしょう。
K氏は高雄まわりで来た道を戻らず、ふたたび北村(わらぶき集落のある)を経て佐々里峠へ。途中由良川で何十年ぶりかの川遊び。水は生ぬるかったけれど石飛び投げなど、4人の同世代はいっとき子どもに還ることができました。花背の田丸弥山荘でひと休みして鞍馬、貴船と山をおりて京都に戻りました。

いつまでも夏が去りません。3日に東京へレッスンで出かけましたが、実りはじめた緑にかがやくパッチワークの稲田に、雲が大きな影を作る光景を車窓から眺めているうちに
『灼熱を おさめなだめる 雲の影』と詠みました。翌日、母をたずねて披露すると「なかなか良いわね」とのこと。母も97歳の誕生日以後すこし弱ってきて、そろそろ覚悟の時・・・と心騒ぐのですが醍醐の山並みを眺めながらふたりで俳句遊びをしていると、別れの時を想像したくはありません。
永遠とは思わないけれど、先延ばしをねがう日々です。

この夏 W

9月1日には京都三条にある「三井ガーデンホテル」にアカデミーの各クラス代表が集いました。秋の京都展の折、気楽な「フアッションショー」をすることになり、その第一回実行委員会です。16名がわいわいがやがやと話し合い、みなさんしっかりと進めてくれるのでオブザーバーとしてはとても助かりました。またひとつアカデミーとしての歴史が生まれそうです。
「キエフ」のタペストリーもいよいよ。東京クラスのみなさんに33のキリル文字をおねがいしてきたところです。絵柄にも突入。だれもが真似のできないニットアートの世界を築いているという実感を幸せに思います。アシストしてくださるアンジュの仲間たちに、いつも感謝。さあ、箱根展の素敵なDMもできあがり、手渡しや発送に入ります。夜半には虫の声も聞こえてきました。二学期も始まります。早く秋を。お元気で。   asako

北と南のおとなりさんからの
いただきもの。
ゴーヤとオクラ。そしてなんと
育てて収穫したハチミツ!

京都・美山 ちいさな藍美術館

美山・大野
民宿 さいふおん亭

庭の大きなゆりの木
学名・レイリオデンドロ

佐々里峠にて

ガーデンチェアーを
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