今年も暮れてゆきます。ドタバタといたしましたが、なんとか発送すべきものは出し終え、連絡すべきところはして、「BLAKE」の重厚な男性カルテットを聴きながら、ラストのお便りをいたします。
それにしても月日の経つ早さ!たとえようもありません。ついこのあいだ「ケルン」へ行ってきたようなのに、もう一年。歳を重ねるほど一年を短く感じていくようですから仕方のないことかも知れません。今年は「タペストリー」を三点も制作しました。いそがしかった訳です。その上、母を看送りながら京都と東京で展示会をしてたのですから、少々しんどさを感じても当然のことだと思うように自らを納得させていたのです。

寒い冬

そのような中、11月上旬につづいてつい先日も下関に行ってきました。女子美の先輩Tさんのお見舞いです。Tさんは私を「セゾン・ド・ノンノ」という当時はとても人気があった雑誌に紹介してくれて、そこからワンマンブック出版への道を切り拓いてくださった恩人です。Tさんとの出会いも地下鉄の赤坂見附駅で偶然だったのに、京田辺市に住んでいるというお姉さまが、京都の展示会に美術館の帰り偶然立ち寄られて、先輩が下関で療養中と教えてくださいました。こんなご縁ってあるのでしょうか。母を亡くして沈み込んでばかりではいられないと思い、東京展との合間の休日に日帰りで飛んで行きました。とっても喜んでくれて帰ってから「麻子さんが天使をいっぱい連れて来てくれた!!」と嬉しくなるメールを送ってくれました。海の見えるお部屋からの景色が素晴らしく、「お正月にまた来ます」と思わず約束したほど。ところがこのたびの年末年始は大型連休とのことで混雑に巻き込まれるよりはと予定を早め、レッスンが終了し、仕事納めまでの二日間を利用してTさんの了解も得て再び西へ。先輩のおかげで冬の小旅行を楽しむことが出来ました。もちろんお見舞いを一番にして、宿泊は関門海峡際に建つホテル。向かいの門司港の夜景や朝日が昇る光景にも見とれました。
翌朝、ホテルの隣にある唐戸市場で活気のある魚屋さんを見て回ったあと、山陰線で川棚温泉までローカル線に乗り、Tさんお薦め「川棚グランドホテル」で日帰り温泉。これが大当たり!いままで出かけた温泉の中で★★★★★。清潔・シンプルモダン、エトセトラ・・。やはり地元の方の情報が一番です。おまけに嵐の前の静けさでしょうか、ひと気がなく貸切状態。山頭火の句がお洒落な壁面あちこちにカリグラフイックされていて、私も下手な川柳をひねりながら至福の時を過ごしました。先輩のファミリーもホテルへ送って下さったり、温泉へピックアップの後またTさんのお見舞いへとサポートしてくださり、とても恐縮しながら心地よい滞在となりました。「またね」と言って帰ってきましたから、いつかまた春から夏にかけて伺えるまで、ゆっくり養生していてくれることを願っています。
さて、まことに寒い冬です。京都はここ数年味わったことのない底冷え。スエーデン・ウプサラに暮らすR・ミヨコさんからのメールには−16℃!!ご主人のエイナさんからのメールにも雪景色の写真が添付されていましたので、了解を得て使わせていただきます。ウクライナのキエフでは−40℃とのこと。地球が極端な寒さに震えています。
では、みなさまお元気でお過ごしください。この年もつたないいブログにお付き合いくださったことに感謝しています。2013年はもうすこしゆとりあるペースで歩みたく思っています。どうぞよろしく。     asako

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ウプサラの雪景色

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