南半球へ Ⅱ

雲に隠れるスカイタワー

小ぶりになってからトラムに乗り、ホテルの方へ戻ります。すると前の席にいたご夫婦がヤラ川を渡ったところで「ここでおりたら・・」みたいな何か言ってます。たくさんの人が下りるので何かしら?とついていくと、見上げるようなCROWNホテル!このたびはご縁のないセレブなホテルです。
人混みを覗いてみると音楽が聞こえ、階段状のステージまわりがざわめいています。なんと!ミュージックにのってクリスマスのイベントらしくサンタクロースやトナカイが卵型の綺麗なBOXから現れるのです。子どもたちは大喜び、大人たちも幸せそう。
偶然のなりゆきでいいものを見せてもらえたので、ロビーにあるお洒落なカフェでお茶にしました。もちろん美味しいケーキ付き!気が付けば「スカイタワー」のあたりに来ていたのですね。通いなれたオーストラリアで一番初めに出来た「フリンダース ストリート」駅からジョリモント駅まで乗ってホテルに帰り、ゆっくりしてから空港に向かい、タイ・バンコック経由で30日18時 関空着。

初めてのメルボルンは3泊4日の短いものでしたが、日本とは季節の逆転する地球を実感し、移民の国らしく、インド系やチャイナ系などの雑多なアジア人も穏やかに暮らす光景に囲まれ、見たことの無い土地を歩く好奇心を、存分に満たしてくれるものでもありました。

まったくのこと、昨年末の旅のお話しを、立春が過ぎてからなんて申し訳ないことです。いつになく冷たい凍えるような1月に、「3・11を想う」タペストリーの準備に掛り、デザインや糸集め、糸作りなどレッスンの合間を縫って進めていました。気になりながらPCに落ち着いて向かえる日が無く、続編を待っていてくださった方々へ「ごめんなさい」。
2月3日の東京レッスンから6作目がスタートしました。今年からは3・11に特定せず、昨年の熊本地震も含めて被災された方々への「祈り」をテーマにアカデミーの心を編み込んでまいります。
インフルエンザも猛威をふるっていますし、まだ春は名のみ、どうぞ冬の疲れが溜まらぬようお過ごしください。お元気で。  asako

2017/2/7

クラウンホテルの
クリスマスショー

王立植物園

夕刻からサンセットまで

王立展示場

翌28日は北の郊外へ終点まで行ってみます。目の前のジョリモント駅からサウス・ムーラン駅までおよそ40分。どのようなところか想像もつかぬまま、出来立てみたいに新しい駅に到着です。開発されたばかりの閑散とした所ながら、駅前には大型スーパー。裏手に回ってみると草原!風が半端なく吹き荒れています。持参の「犬たちのベスト」に似合いそうな金網のフェンスに掛けてみるけれど、クルクル回って落ち着かず、シャッターチャンスを狙うのが大変でした。ついでにスーパーの中も見て回り、メルボルン郊外の終点駅を二つ目クリアしたのです。
ジョリモント駅へ戻り、ホテルでセーターなど撮影分を入れ替えてタクシーで「王立植物園」へ。この日は抜けるような青空、気温も30度は超えています。青と白のアガパンサスが縁どる植物園脇を走り、池に近いゲートまで乗車。なんと園内は無料・・というより門扉もありません。入ってすぐの案内板がお洒落だったので、「天使と幾何柄のサマーボレロ」をカシャ!広々とした園内は南国の樹々に覆われ、俗物的なものもなく市民が思い思いに過ごしています。観光客は多分いないのでしょう。カフェテリアで美味しいバゲットのサンドイッチでランチのあと、まるでイギリスで見かけるようなボートに惹かれます。
丁度2槽とも出ていて20分ほど待たされますが、受付のお嬢さんが日本の方で「まあ珍しい!」と喜んでくれました。待ち時間にはギフトショップでオーストラリアらしい「ペーパーナプキン」を買うことが出来、これでアカデミーのみなさんへ、ティータイムのお供をゲット出来ました。日本語の上手なジョーさんの操るボートは滑るように池を巡り、生息する鴨や小鳥や植物のことなども細かに教えてくれました。冬場(6~8月)は日本の各地を旅するって羨ましいライフスタイル。
池の縁ぎわで緑の芝生のある所ではウェデイングパーティーの準備中。バンドのメンバーも集まっています。どのような花嫁さんかしら・・と興味深いけれど、多分夕方に始まるころまで居られずに残念。ハプニングのような池でボートのひとときの後も、大木の枝に「透かし柄と小花模様のベスト」を掛けて撮ったり、大満足で植物園を去りました。

滞在したプルマンHのロビー
チェックインのときはクリスマスツリー
チェックアウトの日には白い欄となりました。


建国の頃

29日、いよいよラストの日ですが、飛行機はまた深夜発なので時間はたっぷりあります。この日はミュージアムへ。地図を見ながらトラムを幾つか乗り換えてメルボルン大学近くにある「メルボルン・ミュージアム」。世界文化遺産の「王立展示館」はクローズで残念でしたが、となりのミュージアムはアボリジニの文化に触れたい私たち二人にとって、とても興味深い場所でした。
「FIRST PEOPLE」というタイトルを見た途端、あらゆることへの答えを見つけた気分となりました。世界中の移民問題も、元はと言えば侵略した人々が、そこに暮らしていた人々を迫害して来た歴史から始まったもの。オーストラリアも、イギリスが植民地として古くは流刑地として乗り込んで来て、それまで大自然に包まれて、大らかに赤い岩山を神と崇めていた人々(アボリジニ)を、築き上げる街から追い立てていたのではないでしょうか。今、ミュージアムに掲げられた「ファースト ピ-プル」という言葉は、そのような歴史を反省し、尊い文化と人権を尊重する証としてあるのだと思います。
沖縄もそうでしょう。琉球王国として豊な文化を積み重ねていた人々を取り込み、いまやなし崩しに取り上げた土地に基地を作らせているのですから。メキシコやペルーへ攻め込みマチュピチュなどの得難い村落を消し去ったスペインもしかりです。
南半球まで出かけて、大事にしたい気もちに添うことばに出会えました。しかしオーストラリアも入国を拒否されたイスラム教徒などを南太平洋の島に隔離していて、オバマ大統領と受け渡しの話し合いがあったのに、トランプ現大統領は、それを拒否しているという情報も気になります。この旅でオーストラリアが身近になったのですね。
そういえば、夏休み中?で家族連れで賑わう受付で「Over 60?」と陽気に尋ねられ、「Over 70」と答えると,Oh! と驚いてくれて「Please!」と無料で通してくれました。トラムといい、植物園といい、なるほど「世界で一番住みたい街」なわけです。カフェテリアでランチのあと、カールトンガーデンズを通り抜けて「ビクトリア マーケット」まで近いけどトラム。3時過ぎに着きましたら、なんとも静かでもう店仕舞い中。それでも超有名なマーケットを歩いていると、突然しのつくような夕立。屋根のあるところで良かったね、と雨宿り。

メルボルン ミュージアム

再びタクシーでホテルへ戻り、荷物を置いて街へ。今度はトラムで向かいます。思いがけない通りで曲がるのでびっくりしますが、コリンストリートという名前に呼ばれて下車。とってもお洒落な界隈です。ウインドーショッピングをしながらスーパーで買い物をし、この夜は総菜やデザートのイチゴやブルーベリーを求めてホテルでディナーにします。
帰り道、トラムを乗継ぎながら、ジョリモント行きを待つ間、西の空に繰り広げられるサンセットショーに言葉もなく見とれていました。

夏休みで家族連れの多い館内

コリンストリートにて

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

モール内

お洒落なウインドー

アボリジニのアート

オーストラリアらしいモニュメント

ビクトリア時代のアーケード