さほど渋滞にも会わず、オルレアン南口を降りて街のへりを周り、ロワール川を渡って森の中へ。前回は真冬でしたから緑の鬱蒼とした森がより印象的です。二つ目の村の交差点を右折して100M。「ポツンと一軒家」ではありませんが、二辺を静かな道に面し、あとの二辺は隣家であるけれど、どこに家があるのか緑に囲まれてわかりません。
およそ一年半ぶりにお邪魔しま~す。わあ!やっぱり花が咲いてる!シャクヤク・アジサイ・ユリ・デージー・バラのほか、シルヴィーさんも名前の分からない花がいっぱい!フランス時間午後7時ですが、私の日本時間ではもう27日の未明。でも順応は素早いようで、夕食に用意していてくださったホワイトアスパラの茹でたものと、不揃いな小さめのグリンピースがいっぱい入ったポタージュが美味しくてたまりません。パリまで往復してくださったことへ心からのお礼を申し上げ、シャワーを浴びて「おやすみなさい」。

ようやく旅が始まりましたが、第一回は時間切れでここまで。
なるべく早くと思いつつ・・・。 asako 2019/7/4


国有林のつづく道

つづく

シャンボール城

用意してくださった客間には
シルヴィーさんお手製のパッチワークキルト

7月に入って本格的な梅雨が各地で暴れています。カラ梅雨かと危ぶんでいた京都も雨が降り、琵琶湖に気兼ねせずにすみそうかと安堵しているところです。もう祇園祭も1日の「吉符入り」から行事が始まりました。夏の到来ですね。この間、10月に箱根で催す展示会のために「タペストリー」をひとりで制作しています。DMのためにも期限があり、ひたすら編み続けているので、お便りも遅くなっている言い訳をお許しください。

5月27日(月)シルヴィーさんの家を取り囲む樹々の梢から鳥たちのさえずりが聞こえてきます。窓辺に置かれたテーブルで朝食。ジャムは手作りされて、美味しそうなアーモンドを散らしたメレンゲで蓋をしたようなケーキは、となり村のパン屋さんのものとか。日本では食べたことのない、パウンドケーキの中には刻んだフルーツが隠れていて至福の朝となりました。

今日から2泊3日でロワール川沿いの古城巡りに出かけます。30代の半ばから、もう20回を超えたと思うフランスへの旅の中で、一度も訪れたことがありません。2回ほどツアーに参加して、確かに「ロワール川の古城めぐり」というオプショナルがありました。でもその頃は、ノミの市やパリの雑貨屋さんに興味があって不参加。昨年オルレアンを訪れたことで、お城というより城下町に興味を抱いたのは確かです。それに、何度も誘ってくださるシルヴィーさんには、私が喜ぶ確信があってのことでしょう。
まずは南へ向かい途中で西へ。道中には小さな村が点在し、レンガづくりの中世の街が出現するのでたまりません。中世の頃からフランスの貴族は、狩猟のために森の多いロワール地方に館を造るのが流行したようです。だから有名なお城の他にも数限りなく館に出会うそうです。
いよいよ「シャンボール城」。ここは果てしない森を抜けてひたすら走らねばなりません。広大な敷地を4等分して、クロスした十字路あたりが開けてお城が出現!なんとまあ、幾度となく雑誌などで見ていたお城です。

となり村のパン屋さんの
絶品ケーキ

パリ市内の環状線

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初夏のフランス旅  Ⅰ

オルレアンへの道で

四方の窓から見えるのは緑だけ

しかし今回もシルヴィーさんのホスピタリティーには感動です。荷物を取って出口に向かうとシルヴィーさんが手を振っています。さあタクシー乗り場へ向かうと思ったら、なんと「車で来たの!」「えッ?」,「この時間丁度いい列車が無くて・・」。初めてのCDG!どんなに不安だったことでしょう。友人たちから「無謀だ」と言われたそう。「でもちゃんと来れたのよ」。パリのひとでも迷うというペリフェリーク(環状線)を迷わず抜けられたことが嬉しそう。チャレンジ精神に脱帽!
帰り道も標識を確認しながら無事オルレアンを目指す高速に乗れました。そこから2時間、パリを出るとすぐ草原の広がる光景はフランスが豊かな農業国であることをしばしば教えてくれることです。白い花をつけた大きな樹の並木、アカシヤですって。緑の草原は麦畑。初夏の旅がスタートします。
2時間の内に分かったことは、シルヴィーさんがとてつもない人だということ。10歳で中学へ飛び級し(フランスは11歳で中学へ)そこで教えてもらった先生により英語が好きになって、大学で2年間休学しアメリカのミネソタ大学に留学。フランスの大学を卒業後、アンジエ(アンジュではない)大学で日本人のご主人と出会われたのが英語クラスの教授としてだったのです。英語、日本語はもちろん、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、それにポルトガル語も読むことはできるって、秀でたタレントの持ち主と判明。

ところで初夏のフランスを旅してきました。5月26日午後4時、パリ郊外CDG(シャルル・ド・ゴール空港)着。昨年1月につづいてのひとり旅です。迎えに来てくれたのは、昨年のパリ行きで隣り合わせたシルヴィーさん。そのとき誘われてパリ在住の絵本作家・市川里美さんと訪れた旅のことはバックナンバーにあります。
二度とお訪ねするとは考えてもいなかったのに、その後ご主人と息子さんたちのいる日本へ二度も長逗留され、ご自分の研究課題に取り組んでいらっしゃいました。アンジュへも来ていただき、京都でお食事を重ねていたのですが、今年の3月にお会いしたときは、もう「江戸時代のカソリック美術」という論文が完成し大学へ送ったと伺い、来年はパリでエキジビシォンがあるので3月の入洛のあとは、島原や五島列島を巡り、長崎の図書館で調べものをするというシルヴィーさん。
「またオルレアンへいらっしゃい」と誘われ、それならば私のスケジュールと突き合せたら今年の5月末しかないと決断しての旅でした。後日お言葉に甘えて「行きます」とメールをすると、「迎えに行くから心配しないで」とのこと。オルレアンはパリから特急で1時間、オステルリッツ駅まではタクシーとしても、昨年も里美さんが居てさえチケットを画面を見ながら買うのに四苦八苦したことがトラウマとなっていましたから、いささかひとり旅に不安を抱くようになっていたので嬉しい言葉です。以前のようにどの駅でもチケットが窓口で買えれば楽なのに・・。

森に囲まれたシルヴィー邸