2020 ポルトガル・モロッコの旅

グリーンのドアが美しい家!

2020年3月2日(月) 関空11:05発KL869便、コロナウイルスで連日のニュースの洪水と閉塞感から逃れるように、私たちは青空へ飛び立ちました。間際までフライトがあるのかさえ分からずハラハラものでしたが、無事離陸できて安堵。

AMS

9ストラッセにて

上は人と車道、下は鉄道の二層橋
ドン・ルイス一世橋

ポルトの「マクドナルド

小雨のアムステルダム

PORTO

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ポルトのトラム

サン・ベント駅の
アズレージョ

今回のアンジュ・ツアーは、ポルトガルとモロッコを訪ねるものです。しかし最初に目指すポルトというマイナーな都市への便は少なく、行きはオランダ・アムステルダムで一泊のトランジット。およそ12時間の飛行ののち、同日15:00 アムス着。イミグレーションも閑散としていて荷物も早く受け取れて、ロビーに出てもお迎えのガイドさんがまだ見当たらぬほど・・と思っていたら背高ノッポのU氏が駆けて来てセーフ!
小雨降る市内を少し観光です。アムスが初めての方のために「アンネの家」は外せません。となれば近くのお洒落な9ストラッセ(9つの小さな通り)と呼ばれる辺りを散策。通りの両端を運河に囲まれたストラッセには、フアッション・小もの・BAG・靴・眼鏡・子ども服・カフェなどがウィンドディスプレーを競い合っています。婦人服のお店のシフォンのブラウスに見え隠れしていたデルフト焼きの小さなアパルトマンを3軒分ゲット!雨の降る運河も絵になり、アムスっ子ご用達の自転車も濡れながら肩寄せ合ってパーキングしています。

レストランへの石畳

3月3日(月)早朝8:55発の KL1711便は2時間35分で、ポルトガルの北部にある古都ポルト着。ポルトガル在住43年というガイドのY女史に迎えられます。ずっと憧れていたポルトガル。イメージとして北の街から南下しようとプランを立てましたが、これは歴史的にも正解だったようです。15世紀に大航海時代を切り拓いたこの国は、船団をポルトから出航させたのです。
先ずは16世紀の遺構が残る大聖堂へ、念願のアズレージョに初見参。細かいタイルのモザイク模様に加え、貝殻も埋め込んだ螺鈿細工の祭壇など、見上げる聖堂内は南米から運んだ金もふんだんに用いられて豪華絢爛であったことが伺えます。
ドォーロ川沿いの街は河口からも近く、カモメたちが縦横無尽に飛び交う街でもありました。丘を下り歩いてサン・ベント駅へ。白地にブルーの手描きアズレージョが見事!天井近くの彩色されたフレスコ画には、馬から始まる運搬の歴史と風俗が描かれ、素朴なナイーフ画に心が休まりました。終着駅であるベント駅からは、ポルトガル各地へ向かう列車が発着し、南のリスボンまで約3時間。発車待ちしている車内も覗いてみます。

ハリーポッターのイメージともなった
書店「リブラリオ・レロ」

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とうとうパンデミックを起こしたコロナウイルスは世界中で猛威をふるい、経験したことのないパニックに
見舞われています。このような最中に旅のことなど不謹慎かと、一時は先延ばしにしようと考えたのですが、
巡った国々での見聞と、危機を同時体験する地球の裏側の人々の生活をお伝えすることも有りかなと思った
次第です。無事に過ごして帰れたことを幸いと思い、あわてず連載いたします。どうぞよろしく。

なお、アカデミーは、3月21日まで休講しています。一日も早い終息を望み日常に戻れることを願っています。、

ワイナリー「TAILOR’S」の庭園には孔雀もいて、

さて、街を歩くと世界で一番美しいという「マクドナルド」もあります。古き良き建物の一階にシャンデリアとステンドグラスに囲まれた店内、それは類を見ないものでした。バスに乗って移動し、ここも世界一美しいという本屋『リブラリア・レロ』へ。なんでも「ハりー・ポッター」の作者J,K.ローリングさんはポルトで教職についていて、足繁く通った本屋だったのです。曲線の美しい階段はホグワーツの大階段、壁を埋める書棚はオリバンダーの杖の店を思わせるようです。
遅めのランチはドウーロ川に掛かる三つの橋のひとつ、あのエッフェル塔をデザインしたエッフェルの弟子によるドン・ルイス一世橋のたもとへ。細い路地にあるレストランは熱気にあふれ、厨房で働くおばさんたちはノースリーブのTシャツ姿。リゾット風?初めてのポルトガル料理です。
食後、旧市街から橋を渡りガイヤ地区へ。川沿いにはポートワインの工場が並んでいます。もちろん上流の葡萄畑から運ばれる葡萄を引き上げるためと、出来たワインを運ぶための港ですね。しかし私たちは山の上の高級感あふれる「TAILOR’s」へ向かい、午後のひとときを過ごします。
樽を寝かせた倉庫やミュージアムを巡り、お待ちかねの試飲タイム。スペイン国境に広がる葡萄畑から渓谷を縫ってたどり着いたポルトの蔵で、静かに熟成したワインの味は例えようもありません。赤玉ポートワインに代表される甘ったるいワインとは別物の品格も備えて、お買いものタイムはあっという間に時間切れ。ホテルが近いのも幸いでした。

2020・3・13 asako

レモンが実り、
ミモザも満開

フジも咲いています。

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ポルトの丘

つづく