ANGE便り 
6月1日(日)平安神宮・薪能
梅雨の晴れ間、心地よい風のふきわたる平安神宮で初めての薪能を観ました。源氏物語千年紀の人波がここにも押しよせて超満員。1日めは出番のない茂山逸平君が「今日はパンフ君です。」と言って、サインをしてくれました。かがり火がパチパチモ燃えて、幽玄の世界は美しく笛方、鼓方の所作も目をはなせません。インターナショナルな観客がひとつとなって見守る舞台。東山のねぐらに帰る鳥たちも演者のようにユラユラと空をわたって行きました。
6月11日(水)
未だ未踏の吉田山へでかけます。友人たちと京都大学時計台前で待ち合わせ。本館にあるミユージアムで、日本の頭脳たちが,潜り抜けた戦争や、大学闘争の写真の中にも、学び舎と共に居る学生が、各時代に立ち向かう姿を見ることができます。旧学舎のジオラマも必見。人気のレストラン‘ラ・トウール‘もリサーチがてらのぞいて見ました。さて、緑の小山を従えた吉田神社の鳥居をくぐって吉田山へ。
吉田神社は八百万の神の集うお社とか。もちろんお参りします。緑の山道を歩いて真如堂へ、観光シーズンではないウイークデイは、人影もなくどこへ行っても貸切状態。お堂の手前には大きな菩提樹、丁度花が咲いてお香のように、ほのかに香っています。青もみじに囲まれた旧東伏見邸の料理旅館・吉田山荘で憧れのランチ。緑に染まるお庭を眺めながら優雅な昼懐石を味わいます。玄関わきにある元ガレージ、雰囲気のあるカフェの2階でコヒータイム。涼やかな風が通りぬける大人の空間です。そのご神楽岡から」再び吉田山を登り、木立の中1日1組限定という茂庵も確認し、今出川通りへ下り、水無月散歩を終えました。
京都はまだまだ奥が深く、これからも色々な情景をお伝えしたいと思っています。雨の降るこの季節どうぞみなさまお元気で。

                             アンジュ 石井麻子
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