7月に入ったとたん湿度が高く、まとわりつく感じ。祇園まつりのお囃子もコンチキチンと聞こえてきました。
月に1度レッスンのために上京しています。以前は夏に東京へでかけると京都より何度か低く、避暑の気分でいましたが、この頃はヒートアイランド現象、地球温暖化の影響で京都に負けていないのが残念。
第一金曜と土曜の2日間。新幹線に飛び乗って、沿線の風景に四季の移ろいを感じながら、約2時間30分、あっというまに東京。品川駅でどっとサラリーマン風の方たちが下車。ひと駅の出現で人の流れが変わること。また地下鉄を含め、駅の構内がおしゃれに変身していく様子に目を見張ります。その最たる駅、メトロの交差する「表参道」で降りて、金曜レッスンの教室となる、青山学院大学・交友会館へ向かいます。細い裏通りにも、ふと足をとめたくなるようなブティックや木や花を植えたカフェ、雑貨ショップなどがあり、何より道ゆく人々のファッションが青山です。
ひと月に1度の再会は楽しいものです。埼玉、群馬、千葉などからも通われる方たちもいて、1か月の進捗状況は異なりますがそれぞれマイペースです。時には全員で同じテーマに挑戦することもあり、また2年に1度程度、京都または東京で展示会を催すことがあり、提出作品のために集中する期間もあります。2時〜5時の3時間、お茶のひとときをはさんで、みなさん、月に1度のレッスンを心待ちに」していてくださることは嬉しい限りです。土曜日は小田急線・代々木上原駅から坂道を登って5〜6分のT邸。東京でのレッスンを開始するきっかけを作ってくださったTさんのお宅の2Fにある明るいリビング。坂道のつきあたりにはユニクロの社長さんの大豪邸。周りにはリッチな外国の方々の大きな借家や、マンシヨン。広々としたお庭に咲き乱れる花々も美しく、いつもレッスンが終わって坂道を下るとき、ゆっくりお庭をながめながら駅へ向かうのです。
7月のレッスンを終えたあと、新宿から中央快速に乗ったところ、両手に荷物でしたから空席を見つけてほっとしたのですが脇から同年配のおじさんが、するっと座ってしまい、ああXと思ったとたん、「ん、座る?」と前に立った私に尋ねるのです。そちらもお年のようだからと、首をふったら、左に4っ目の席に腰掛けようとしていたおじいさんが、いっぱいの荷物なのに立ちあがり「どうぞ私は男だから」と言うのです。申し訳ないからと遠慮しつつご厚意をうけました。すると、向いに座っていた青年が立って、そのおじいさんに席を譲ったのです。時間にして1分間もない、一瞬のできごとでしたが、あたりにはほっと和やかな空気がただよいました。東京駅で降りるとき、見るからに後期高齢者のおじいさんに、お礼を言うと、「いや、なに、なに」と、もごもご・・・。決して関西では起こりえないスマートな光景でした。
帰りの新幹線では、銀座の書店で見つけた上下2巻・新刊ミステリに夢中。ロケーションがスエーデンの田舎。私にとってミステリーは、旅本でもあります。8月は、店も全休ですし、もちろん東京のレッスンもお休みです。秋に向けてこの夏は、山ほどの仕事が待っています。その前に、ラストサマーセールまでショップでのレッスンをご一緒しましょう。祇園祭りも夏の風物には欠かせません。またお便りします。お元気で。


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アンジュ便り

キルフェボン・青山店

土曜クラス

坂道のつきあたりはユニクロ邸

坂道の途中にあるT邸

おしゃれなウィンドウ・青山

京都府立植物園のアジサイ