11月11日午後、烏丸御池のコンコースにある駅ギャラリーには、アンジュのスタッフ会員が集合して搬入開始。三年目ともなると要領よく仕事が進みます。大ウインドーのタペストリーは毎年手伝ってくれる建築家のＳさんと、二人のスタッフに任せて小ウインドーのディスプレーに取り掛かり、選抜された10人のニットを飾ります。誰もがこの一年に編みあげた自信作。面倒で手間のかかる作品に文句も言わず（言ってます？）時間をかけながら仕上げられた力作ぞろい。6枚のタペストリーがパネルに貼られ、100個のクッションが並べられると、準備段階もほぼ終わり。パッチワーククラスの四面と、アンジュのニットの四つは半円のウインドー。小粋にすきっりとを心がけて終了。例年より1時間も早く「おつかれさま！」となりました。会期は12日（土）から12月4日（日）まで。約三週間の長丁場ですが、ウインドーギャラリーのため管理がいらず、無人でいられるのも長所です。早速13日の日曜日には横浜から小学校時代の恩師ご夫妻が入洛され、我が家に寄ってくださったあとコンコースへご案内しました。山科駅で待ち合わせたので毘沙門堂へ寄り道したところ、まだ青紅葉なのにすごい人でびっくりしていたら、どうやらＪＲ東海の「そうだ、京都行こう」のポスターに採用されているとか・・。本当の見頃には身動きできないことでしょう。後日いただいたメール（先生は85歳）にそのときのことと、「展示の素晴らしさに一緒に学んだ者として誇らしく思いました」と書かれて、教え子として嬉しい言葉をいただきました。

さあ、フアッションショーが近づきます。「要介護⑤です」と、駈け込む生徒、ちょっとしたミスをアシスタントのＨが直すとアンジュ病院の外科教授となり、刺繍をしたり、ボタンを付けて仕上げを手伝う私はさしずめ美容整形科でしょうか。吉本並みのジョークを多発しながらしんどい山をみんなで登っているような日々でした。昨年につづき、アシスタント三人と私自身のデザインができたのが12日、そこからみんなで猛ダッシュ。プログラムを作ったり、やるべき仕事も多々あり、おまけにキエフ市長ご一行歓迎行事が17・18日と連夜あり、幾度か挫折しそうになりましたが、徹夜で頑張るホソカワが「もう自分のが仕上がるから先生！手伝います」といって後押ししてくれました。まるでパリコレ前夜。おかげで23日（水・祝）の当日に間に合い、80人の参加者の最後に今年もサプライズを実現できたのです。二回目となる今回は東京クラスからも見学に来てくれるというので、4月に入会してクッションに掛りきっていた三人にはアンジュからのお仕着せを着ていただき、いきなり参加の要請にも嫌がらず歩いてくれてほっとしました。また初めての試みとして「メンズモデル」さんも7人！奥さまの手作りを着せられたり、事情があって参加の方々は緊張されたかもしれませんが、「なんだか上機嫌で帰りました♪」など、以外と楽しかった様子を聞けて、これもまたほっとした次第です。最高齢で和歌山から来られたＨＡＢUさんの夫さんからフアッションショー参加者を代表して立派な花束をいただき、また来春のスペインの旅へのプレゼンテーションをされた日通旅行のＵさんは子づれながらなんとも和やかな雰囲気を作ってくださいました。若さあふれる実行委員長を務めてくれたＴさん、熟年司会のＳさん、朝早くから準備をしてくれたスタッフと各班長、笑顔でショーを楽しまれた会員さんたちに感謝し、来年も美しく夢のあるニットをデザインすることを約束して終了しました。たくさんの方がコンコース・ギャラリーに集い、アンジュの作品を観て感嘆してくださっています。遠方からも来られて千客万来、ありがたくお礼申し上げます。12月21日（水）には山科のアンジュでワンデーオープン。寒い時期ですが、どうぞお出かけください。もう、2011年もひと月余り、風邪などに気を付けてお元気で。　11/28　asako