長いこと更新ができずにおりました。ホームページのカウントが日々上がっていくのを見るたび、「あァ申し訳
ない!」と思うばかりで、パソコンに向かってゆっくりお便りを綴る時間が持てなかったのです。この間ニットタ
ペストリー18作目の「プラハ」が仕上がり。19作目の「宙(そら)で遊ぶ天使たち」は完成間近です。これから
「天使・・」のレプリカとして額絵を作り、夏の間に20作目の「ケルン」に取り掛からねばと思っています。「プラ
ハ」は絵を描き始めてから三カ月も掛ってしまい、遅々として進まぬ状況に少々焦りながらも、昨年のお正月
に一緒にプラハへ出かけたアシスタントのホソカワが見守ってくれていて、とうとう完成に近づいた時には「先
生、熟成されましたね」と、いささか長すぎた時間をねぎらう嬉しい言葉を聞くことができました。前回の旅の
おはなしのあと、次のタイトルは「緑陰の情景」にしようと考えていたのに、17日の祇園祭・山鉾巡行の日に
「梅雨明け」となり、抜けるような青空とモクモク湧きあがる入道雲を見上げていれば、木陰も蒸し暑くてセミ
の声もやかましく風情無し。しかしアプローチのセンダンは見る間に背丈をのばして大きな木陰をつくり、門扉
を入った右手のシマトネリコも、もう二階の窓の高さまで伸び、今年は淡雪のような花をつけて風が吹くと辺
りを白く覆います。宝塚のTさんから「皇帝ダリア」を二本いただき、南と北の葉かげで毎日グングン空に向か
っています。家の西裏にある細い犬走り、ずっと何も置いていなかったけれど、サンサンと降り注ぐ西陽を生
かしたく、今年はじめてトマトとゴーヤを植えました。さすがに元気、もうトマトは幾つか収穫し、ゴーヤも楽し
みです。ともかく熱中症にもならず、庭の緑を眺めながら仕事をしています。カナダのピアニスト「アンドレ・ギ
ャニオン」の優しい旋律に耳を傾けながら至福の時を過ごしているのでご安心ください。しかしながら世の中の
無常を感じる日々です。九州の豪雨、大飯原発の再稼働、大津の中学事件、オスプレイ・・、なにごとも自分と
無縁でないこと、そのことを心に暑さに負けずに頑張りましょう。
では、一学期の終わりのレッスンが始まります。また夏休みに入ってからお便りしますので、みなさまどうぞ
お元気で。 asako
暑中お見舞い