やんばるの森
また米軍専用施設・北部訓練場〔東村(ひがしそん)、国頭(くにがみ)村〕で、ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設工事が進んでいます。東村高江周辺は沖縄本島北部の山岳地にあり、通称ブロッコリーの森とも呼ばれる世界自然遺産級の「やんばるの森」があり、今その森に異変が起きています。
日米は北部訓練場半分以上の4千ヘクタールを返還するかわりに、直径75mのヘリパッド6か所を高江周辺に移設することに合意しました。明治時代の併合以来、沖縄の島民の、まさに頭上で物事が決められてきたのです。ヘリパッドといっても、すでに完成した2か所にはオスプレイも離着陸を開始し、天然記念物のヤンバルクイナや県鳥であるノグチゲラなどの希少生物はもとより、住民の生活を脅かす存在となっています。
1879年に日本へ併合(琉球処分)された沖縄は、それまで独自の文化を育む「琉球王国」であり、海の要所であったことからアジアの国々との交易も盛んで、珊瑚の化石が堆積した上に築かれた美しい島でした。植民地的に乗り込んだ日本は、本土との同化政策を強行し、言語や風習までも奪いました。
第二次世界大戦の終盤には「本土防衛」のために、「捨て石」とされた結果として、日本本土への空爆基地となり、島民を居住地から追立てて滑走路を作ったのです。
未だに自らの地に帰れず、日本を守る抑止力という名目のため、日々頭上を飛び交う航空機の騒音に悩まされつづけてきました。その「普天間飛行場」を移設するとして埋め立て工事準備などが進むのは辺野古です。ここもサンゴ礁に囲まれた美ら海(ちゅらうみ)。
ヘリコプターでも振動は体調に影響があるというのに、オスプレイは「内臓が揺さぶられる」ほどと、着陸帯建設工事の差し止めと工事中断の「仮処分」を求める訴訟団の原告は語っています。夜遅くまで飛来し2~3機編隊で飛んで、15回ほど旋回するそうです。建設に反対する「住民の会」や全国各地からの支援者が取り付け道路などに座り込んで抗議。これに対して安倍政権は6府県警の機動隊を増員し、怪我人の出る強行な排除をしていまう。、自衛隊のヘリコプターが資材を一時的に空輸する前代未聞の米軍強力も起きました。
沖縄在住で以前、山科に住んでいた I さんは「政府が交付金・補助金等を支給し、世論や県民の分断・孤立を図り、地域のコミュニティを破壊しています。高江は那覇から高速を利用しても2時間くらい掛かるため、仕事をしている人は頻繁には行けません。」現状を知って!と連帯を呼びかけています。
私も行きたいけれど、すこしでも役に立てればと思い、森の自然維持などに取り組む「ブロッコリーの森基金」にカンパを送りました。新聞やTVで報道されたときには、ぜひ素通りせずに何が起きているのかを知りましょう。東京・豊洲のことも気がかりですが、沖縄も忘れずに・・。
下記のご案内は京都でのものです。各地で行われる沖縄の集いに足を運んで、事実を知る機会にしたいですね。
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ange