そんなやりとりが行きずりのご縁を深めてくれたのか、ダリヤさんのお人柄も加味されて今回の再会に繋がったようです。今回は21年プラハで「みやび」という日本料理店を続けてられることや、永年の日本との交流が評価されて25日に東京で日本大使館よりの表彰式が行われたのです。アンジュには21日にご来店。本当に忙しそうでしたが、夕刻でしたから市内でお食事の前に東山に登り、ライトアップが評判の「青蓮院・青龍殿」へご案内。私も初めてで興味深々。南禅寺の永観堂などは人混みも半端なく、近づくのも避けたいところですから、こちらはさすが山の上、人影もまばらでセーフ。タクシーに待っていてもらい境内へ。「まあ!きれい!」静かな庭園はまだ緑も残る楓がライトに浮かび幻想的で美しい!これは価値ある光景です。京都市内の夜景も一望でき、山科も竹林のシルエットの間から見えます。時間も押していて「ガラスの茶室」まで回れませんでしたが、いつかまたの日に・・。

再びタクシーで文化博物館近くの「五軒下 ごけんしも」へ。ここは本店が高倉御池下がったところにあり、その5軒南にあることから命名?6周年を迎えたところで、常連さんが多く愛されている気の置けない、ちょっと他には無い雰囲気を醸し出しています。日本料理のプロであるダリヤさんも全て美味しいと言って、熱燗をおともにくつろいでくれました。

モクセイ           プロチルダ

      アンジュガーデン

秋の初めから異常気象でしたが、先日はとうとう54年ぶりに東京に初雪が降りました。例年ならば10月の初旬に咲き香る「もくせい」の開花が下旬にズレ込んだと思っていたら、急に冷えて来て快適な秋を体感する間も無く冬になりました。京都はここ数年暖冬の影響で、ほとんど12月に紅葉現象でしたが、11月中旬から見頃となりました。でも晴天の日がまれ、という何とも心もとないシーズンではあります。そのような中、今年の6月にプラハの姉妹都市提携記念行事で出会った方が来日され、京都にも来られたので、アンジュで再会をいたしました。
ダリヤさんは式典の日に、古色蒼然とした劇場にいらして、とてもシックな和服姿でタペストリーと一緒に写真を撮られました。チェコ日本友好協会の副会長という名刺をいただいたので、後日写真などを送ったのですが、1か月ほどして切手をいっぱい貼った小包が戻って来たのです。保管期間終了?これはどうしたことかと、そこで初めてメールをしてみたら、7週間ほどアイスランドに近い島にいて戻ってきたところ・・とのこと。「また出かけるけれど9月半ばにはプラハにいます」と日本語で書いてくれたので、その頃届くように、もう一度切手をいっぱい貼って投函しました。

19日(土)には北白川の古民家ギャラリーでスケッチ展。かって報道ステーションでコメンテーターをされていた元朝日新聞編集委員の加藤千洋さんの個展です。小さな記事でしたからグーグルで場所を確認してはみたものの、陽の落ちた住宅街を見当をつけて歩き、なんとか「ロンドクレアント」にたどり着きました。まだオープンしたてのギャラリーは、大阪にある民族博物館の初代館長をされた故梅棹忠夫さんの旧邸で、次男マヤオさんがオーナー。町屋の風情の残るギャラリーは、かっての中庭を巡らせた書庫の面影も残し、梅棹サロンに憧れたという方々が再び集える場となったようです。
日本の北から南までポケットに忍ばせて描いた小型のスケッチ帳から、お洒落にレイアウトされた額絵が飾られています。加藤さんご本人もいらして、そのような説明をしてくださいましたが、酒田の山居倉庫は昨年行ったばかりですし、小浜・妙通寺はご住職の中島哲演さんとも原発集会でお会いしたことがあります。最後の沖縄「ヤンバルクイナ」まで、話題に事欠かぬ風景ばかりで、どこか懐かしい情景が描かれていました。現在は同志社大学で教え、京都に単身赴任とTVで紹介されていましたが、学生時代からの憧れの梅棹邸での展示会は、こちらが思う以上に感慨深いことだと感じました。「それにしても多才でらっしゃいますね」と申し上げると、「いやあ・・」と照れくさそう、気さくな方でした。
良いものを見せていただいたあと、週末の鬼門のような白川通リを避けて、紅葉客の少ないバス路線を選びながら帰途につきました。

深まる秋

8日(火)には、ひとまち交流館において小泉元総理による講演会が開かれ、3・11の救援に駆けつけた米海兵隊の方々に被ばくの多大な影響が及び、すでに亡くなった方も数名、重い病に臥せている方も多いのに、アメリカ、日本両国とも一切の援助が無い、その事実に出会って少しでも保障をと活動している現状を講演されました。
現役時代はクリーンで安価という原発を推進する側であったけれど、事実を知ったら修正をしなければならない、と脱原発推進を語る日々とのこと。そしてクラーク博士の言葉を引用して「老人よ大志を抱け」と気炎を上げられました。小さな会場でしたから目の前を歩かれた弱々しい姿は、たった4歳しか違わない、その翌日、大統領選に勝利したトランプ氏とオーラの差も感じ、それは終えた人とこれからの人の違いでもありました。

ところで地下鉄で「東野」まで来てくれたダリヤさんを迎えに行くと、傍らには大柄な男性!プラハでも寄り添っていた方で、ダリヤさんは名字が日本名なので、ご主人は日本の方と思い「WHO?]と思案し続けていたのですが謎はとけました。バツイチ同志のおふたりだったのですね。まだ共産主義の時代に出会った日本人のK氏に憧れて1年掛けてビザを取り、国際キリスト教大学で学び・・結婚してというドラマチックなお話しと結末に拍手をしました。
パートナーのゲンさんは数学者でNASAでの研究もされ、プラハの母校で教えたりして子どもたちに夢を与えているようです。ご家族のことも伺い、ダリヤさんのお子さん4人のうち、二男さんは陶芸家。このたびはお土産にジョーさん制作の白いモダンな大皿をいただきました。なんともキュートなカップルで、次にプラハへ来たらレストランの上に茶室があるし、にわとりを飼っている田舎の家にも来てほしいと嬉しいお誘いまで受けました。
居合わせたお客さんさんたちとも会話が弾み、横浜・元町在住のMご夫妻は春と秋に京都に来て、毎回「五軒下」に来られるそう。ご主人は写真が趣味とのこと、一眼レフでパチリと私たちを撮ってくださいました。後日次の日に出かけられた滋賀の紅葉も添えてメールをいただき、思わぬご縁を重ねた宵となりました。ご縁といえば、この11月は仕事を終えた夕刻からの外出が出会いの機会を度々与えてくれたのです。

西宮大谷記念美術館にて
マリメッコ展

ナナカマド

松ヶ崎にて

松ヶ崎 Y邸

メタセコイアと楓

東本願寺北門より・・

大変ご無沙汰をいたしました。実は11月29日(火)に『ファッションショーとランチの会』を催しますので,、この間てんてこ舞いでした。自称「落ちこぼれ」・「要支援」・「要介護」・・・、ありとあらゆる条件で完成途上作品のお預かり入院や、レッスン内での緊急治療などに従事を余儀なくされ、またアシスタントと共に、自ら着るべく「新作」の製作もしなければなりませんでした。
ようやく全てが整いましたのでPCに向かい更新!

東山 将軍塚 青蓮院・青龍殿

西本願寺正面を旧植柳校から望む

11月の窓辺

クリスマスローズも元気です

1・2Fいっぱいの充実した
展示に感激!お庭もきれい!

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貴重な晴れの日には見事な紅葉を楽しめました。
今年の冬は寒そうです。皆さまお元気で。  asako

2016・11・28