F邸のバラたち・・
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マダムピエールオジェと蔓バラの
小さく可愛い葉っぱのスクリーン
ずっと先のことと思っていた『伊勢志摩サミット』開幕の日です。雨の予報が外れて良かった!各国首脳の付けていた 真珠のピンブローチ素敵でしたね。
長いご無沙汰お許しください。6月のプラハへ持参する『舞妓さん』の額絵に5月初めから取り掛かり、ようやく山を越えたので更新をさせていただきます。
およそ60cm角のあまり大きくないものなのに、ひとりで制作を志していて、半襟やら簪(かんざし)やら、自分で描いた製図ながら細かい編み込みが必須の難作業でした。旅の概要も決まって来ましたので、狂言公演会場の歴史ある劇場ロビーに、タペストリー『プラハ』と共に展示することが楽しみです。
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薄紫のバラは アニントンモーブランブラー
さてアンジュも順繰りに花が咲き、緑が日に日に繁っています。
藤は今年もたくさんの花房をつけ、大きな蜂がブンブン飛び交いました。花を落とした長い茎の先には平べったい鞘がぶら下がっています。
先日、西宮のAさんから「アナベル」をいただき、東の窓から見えるところに植えました。毎日花の円周率を広げている、白く気品のあるアジサイの開花を待ち焦がれているところです。
その近くにはずっと以前、パリ郊外のパルク・ド・ソー
(ソー公園)で拾って来たマロニエが芽を出し、もう2Mほどとなり見上げるまでになりました。
ブルーベリーも今年はいっぱい実をつけています。
寒い季節には枯れてしまったかと思っていた落葉樹は今や枝を伸ばし、「とんでもない、健在で~す」と、両手を広げるように葉っぱを繁らせて圧倒されそう。暑さと競うようにジャングルとなって行くのでしょう。
アプローチの栴檀(せんだん)は背高のっぽです。いつの間にか新芽が出たと思ったとたん、あっというまに花を咲かせ、早くも薄い紫の可憐な花を風に散らし始めました。放っておくと敷き詰められて、歩くとザクザクと音がするほどですから、朝と夕方二回掃き集めなければなりません。
左の写真の右手から幹をのばしているのが栴檀です。手前のアーチはモッコウバラ(白とクリームの二色)、門扉の手前には素朴な野イバラのアーチ。三角のグリーングレーは植えてから二倍に伸びたコニファー、門扉の奥の右手はシマトネリコ、左手の茂みは樫です。
緑に囲まれているので、「アプローチに入った途端、ヒヤッとした」と、今年もこれからの季節みなさんに言われることでしょう。
この家を建てたとき、お祝いに何か・・と申し出られた方々に木を植えたい旨を伝え、サポートしていただいたたことから集まったグリーンたち、そこから増えつづけ『フレンズガーデン』は進化の度合いを深め、まだまだ繁って、ますます「アンジュ」を緑で取り囲んでいくにちがいありません。
こちらも
アンジェラ
緑に囲まれて
5月15日、奈良のF邸へバラの花とニットのコラボレーション写真撮影のために伺いました。通りの遠くからでも直ぐに分かるほど、垣根から溢れ落ちるように数種のバラが咲いています。バラだけではありません。クレマチスも咲き、覚えきれない花に彩られ見事というしかありません。
さっそく脚立をお借りしたり、ハンガーを引っ掛ける棒を伸ばしていただいたり、ご主人の手も強力な協力となって楽しい撮影会となりました。お二人でバラたちを労わってこられたことが、訪れる人々にも伝わってくる、まことに見事な丹精の賜物です。花の時期にはビジターカレンダーの隙間なんてありません。みなさんバラと共に、この家の主夫妻にも会いたくて来られるのだと思います。
数点の撮影も無事終了しました。いつかまたアンジュのカレンダーを制作する機会があれば、5月または6月に「登場」となることでしょう。
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クレマチスの覗く窓辺 F邸