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五月も終りというのに、これから三月末の旅の仕上げに掛かりますことをお許しください。

2泊3日最終日は朝一番に山あいにあるという劇団「あしぶえ」を訪ねます。ホテルに迎えに来てくれた前日と同じドライバーさんと、ロビーでジャスト・オン・タイム!「出雲キルト美術館」で行き先のご案内を有田さんから聞いておいてくださったので、スムーズにドライブ!
事前に送付されてきた「認定NPO法人あしぶえ」の資料によれば、2016年6月に50周年を迎えたとのこと。最初の目的である「足立美術館」へ、玉造温泉から向かう道中にあるというのですから奇遇です。どんどん山を登ったり下ったり、看板を見つけて左手に小道を上がって行くと・・、山里を見下ろすような斜面が開けて「しいの実シアター」。
9時過ぎなのに有田さんが手を振ってくれています。まだ咲いていないけれど、駐車場の南には桜が数本あるので、きっと満開になれば夢のような景色にちがいありません。「あしぶえ」理事長の園山さんとスタッフの方々も集合。この秋にも開催される「森の演劇祭」の実行委員さんたちなのですね。
劇場にお邪魔します。108名収容の小さな劇場の舞台前に集まって、お話をうかがったり、アンジュのニットを着ていた私たちは即席のファションショー。素材は異なってもアートというくくりで一つになれた得難い交流のひとときでした。
街から離れていても、演劇祭に集う多くの人々を魅了する、もの創りへの強い思いが伝わってきます。諸外国からの演者も招き、手作り市やコンサートなどが自然に囲まれた森の中で繰り広げられるって、本当に羨ましい!京都からも応援しています。子どもたちや大人たちのためにも頑張ってください。美味しいコーヒーもごちそうになり、名残惜しいけれど「またいつかお会いしましょう」と手を振ってお別れしました。

出雲・松江の旅 Ⅱ

鯛めし茶漬けとカレイの二度揚げ

さあ、いよいよ「足立美術館」。そもそも何故「松江」からも遠い「安来」の田舎にと思いますが、創設者の故郷なのです。あえて不便なところで踏ん張る、その意思の強さに脱帽してしまいます。庭園の見事さがTVなどで紹介され、収集品の見事さが伝わっていないと、今回初めての訪問で感じました。お庭は見事ですが想定内、しかし横山大観を筆頭に日本画の大御所の作品がぎっしり詰まったミュージアムは圧巻。季節ごとに入れ替えるのでしょうから、また季節をあらためて訪れたいものです。
時刻はお昼をまわりました。中海沿いに松江市内に戻り、名物の鯛めしとカレイの二度揚げの付いたランチを、ドライバーさんが予約しておいてくれた「皆美館」でいただきます。

窓辺のウツギ

ケーキも予約が必須という、将来有望な青年に出会えたこと、そして出雲にどっしりと根を下ろし感動のキルト美術館を主宰されるアーティストの八幡垣睦子さん、また松江の森の住人・有田美由樹さんとのご縁は、思いがけなく心を揺さぶられ,久々に「わが心のターニングポイント」と思われる事態に遭遇したことを実感いたしました。
「あしぶえ」の副理事長兼俳優でもある有田さんは、このとき手術が必要な病に立ち向かっていらして、後日広島へ里帰りされて瓢箪堂へ行かれ、迷わず「チェロのベスト」を求めてくださったようで、手術前に勇気をもらったとメールに書いてくださいました。「あしぶえ」では『セロ弾きのゴーシュ』をロングラン公演されていることから、思い入れも半端でなかったのでしょう。帰洛して数日後、「手術も無事終わりました。順調です。」と、嬉しい便りが届いてほっとしたのです。

小さな旅がなかなか終わらずに申し訳ありませんでした。実は多分9月初めに刊行予定の本のことで、時間が取れませんでした。カウントが毎日加算されていくのを見たり、「旅のつづきを楽しみにしています」などというお便りまでいただいて恐縮していました。これからも二か月ほどレッスンと本づくりを並走させねばなりません。しばらくお休みさせてください。また再開の折にはどうぞよろしく。

爽やかな風の吹き渡る気もちの良い日がつづきましたが、いよいよ梅雨のシーズンですし暑さに向かう頃、皆さまどうぞご自愛のほどを。 asako
 

                       2017・5・29

                  
                 


 

シアター前のカントリーなガーデン

庭で咲いたバラ

しいの実シアターフロント

5月末 アンジュにて

hassaku
marmalade

rasebery
pistachio milk

dekopon
and
cardamon

2泊3日、楽しい小旅行が終わります。今回は広島「瓢箪堂」さんでのギャラリー展をご縁に組まれたものですが、広島でもたくさんの方々に出会うことが出来ました。その中でもまだ20代の青年、you-ichi(ユウイチ)さんは若きパティシェ。しかし『パティシェ』と呼ばれるより、『食のアーティスト』の方が良いそう。イギリスのジャムコンテストで金賞!ってすごい!カッコイイ!
イギリス紳士のような黒い帽子も似合っています。ニットにも興味を持ってくれたので、「色々な分野を識ることも大切よ!」と言って、タペストリーの小冊子をプレゼントし、「いつかジャムを送ってね」と,確実に私のほうが「有利」に違いない「物々交換」を約束させてしまいました。彼は忘れずに二週間後には見るからにお洒落で美味なるジャムを三つも送ってくれたのです。

                         

日本で一番小さい公立劇場

「あしぶえ」の皆さんとアンジュの仲間たち

足立美術館 庭園