25日(金)、一日自由行動の日。これまでも数グループに分かれて行動していましたが、美術館を外したわがグループはシカゴの建築をボートから眺める「リバークルーズ」へ。大きな街だけど歩いても可能な距離感が嬉しい街です。10時発、ボートはミシガン湖へ出てからシカゴ川に入り左右の高層建築を眺めながら回遊します。トランプタワーも、有名なトウモロコシ風のパーキングタワーなども・・。
私はミステリファンですから、サラ・パレッツキー著によるシカゴを舞台にした女性ディテクテイブ(私立探偵)、カッコイイ V・ I ウォーショウスキーの大ファン。ノースショアドライブという地名とか、毎朝愛犬とジョギングする湖岸のことなど、ガイドブックとは違うシカゴの街を想像していました。鉄道の鉄橋とか工場のつづく地域など、V(ヴィクトリア)が活躍した界隈かも知れません。
夏は暑く冬は厳しい寒さという、まるで京都のような気象条件も親しみの湧く街でした。丁度黄葉した街路樹が冬の近づきを予感させる風に揺れ、ボートの上は着こんでいても寒くて、途中で階下に下りて、出張しているスターバックスのスタンドで温かいココアをいただき、レンガ造りの古びたビルと超高層の見上げるようなビルとのコントラストに目を奪われる90分となりました。
その後は冷えた体を暖めに美味しそうなドーナッツ屋さんで休憩してから「黄金の1マイル」を歩きます。途中、高級デパートの「ニーマン・マーカス」へ。セレブ御用達の高級感溢れる各階を巡らせていただきました。
展望タワーのあるビルで94階からシカゴの街を見下ろし、まるで海のようなミシガン湖と山が見えない広大な平原を360度満喫できました。もうクリスマス電飾の取り付けが始まっていて、幅広い歩道の並木は菊などの植栽も美しく、ニューヨークより落ち着いた雰囲気で洗練された大都市でした。
26日(土)10時シカゴからトロントに向けて飛び、15時ダイレクトに羽田へ飛ぶAC001便で離陸、27日に日本に戻りました。ホテルに5泊というコンパクトな旅でしたが、中身の濃い、行かなければ見られない光景に出会って充実した旅となった気がします。そして、またどこかへ旅立つ日を楽しみにしている私がいます。
秋のプリンス・エドワード島へ行って来ました。15年前にニューヨークに滞在していた里美さんと出会って、ハリファックスまで飛び、バスとフェリーで訪れたのは夏でした。今回は紅葉のカナダが目的でしたから、乗り継ぎのモントリオール空港に着いたとき、空港から見えた黄葉の並木を見てほっと安堵。私を含めアンジュツアー参加10名の方々の紅葉への期待を裏切らずにすみそうです。  

10月21日(月)伊丹→羽田→成田を経由して丸一日かかって深夜のプリンス・エドワード島へ到着。丁度日本の真裏で東の果てです。
22日(火)朝9時半シャーロットタウンのホテルを出発してキャベンディッシュへ向かいます。『赤毛のアン』の舞台となったアボンリー村はキャベンディッシュがモデルと言われています。作家・モンゴメリ女史の暮らした家、生誕の地などが点在し、ファンならずとも誰もが一度は訪れてみたい聖地です。セントローレンス湾に浮かぶゆりかごのような形をした島は、農業と漁業を生業とした静かで美しいロケーション。
まず訪れたのはグリーンゲイブルズ(緑の切妻屋根)という愛称で呼ばれている「アンの家」。実際にモンゴメリさんの親戚の家でした。現在はミュージアムとして開放され、物語に出てくるとおりの間取りとなっています。15年前には無かったビジターセンターも出来ていて、『赤毛のアン』の背景が良く分かります。この日は快晴、広い元農場だった敷地の樹々は秋の陽に輝いています。客間・マリラ・アン・マシューの部屋や台所など一階と二階の各部屋には家具や小物が設えられていて、100年前の暮らしは興味深い光景です。
直近でこの辺りも荒れた気候となったようで林には倒木があり、「恋人の小径」は途中から通行禁止となっていました。小川を渡って「お化けの森」へは行くことができたので良かった!私は持参したニットの撮影で、グリーンゲイブルズを背景に取り込んでカメラをのぞき、至福の時間を過ごせました。
その後、モンゴメリさんの祖父が営んでいた、今は夏期だけ営業の郵便局を周りから眺め、共同墓地へまわり、『赤毛のアン』は幼い頃から愛読書としてどれだけ創造力を高める手助けをしてくれたか分からない、そのことへのお礼を伝えたくモンゴメリさんのお墓に手を合わせました。
ランチは少し離れたニューロンドンにあるカフェで特産のジャガイモ料理とアップルパイ。食後、これは「輝く湖水」かと思えるような水辺でくつろぎます。ニューロンドンにはモンゴメリさんの生家があり、こじんまりとした可愛い家も見学し、「銀の森屋敷」も訪ねます。ここはモンゴメリさんの母の妹、アニー叔母さんの嫁いだキャンベル農場。モンゴメリさんが心のよりどころとしていたこの屋敷で、牧師さんとの結婚式も執り行われ、当時のウエディングドレスや華奢な靴なども展示されていました。

アニー叔母さんのひ孫のパムさん夫妻が管理をされていて、優しく対応してくださるので、モンゴメリさんが近くに感じられるようでした。アンがマシューを待っていた駅とは異なりますが、元ケンジントン駅の駅舎も見学。アンのいた時代は島にも鉄道が引かれていたのですね。半日どっぷりとアンの世界にひたって夕刻シャーロットタウンに戻ります。ディナーはやっぱりシーフードでしょう。海辺に近いレストランでムール貝やロブスターに大満足!

トウモロコシとよばれる
パーキングビル

94階の展望室から西を見る

更新が遅くなり、でもお約束したとおりの11月半ばとなってしまいました。
箱根の展示会へは遠くからもお出かけいただきありがとうございました。終了後
一週間あとに箱根は記録的豪雨となりました。しかし「人的被害がなくて良かった」と『やまぼうし』のオーナーである金子さんも言われて、本当にそう思いました。
11月9日に、東京レッスンの帰り、撮影させていただく用事があり、ふたたび山を登り
ましたが、『やまぼうし』さん辺りは何の被害もなく幸いでした。
各地で風雨の被害が甚大な数か月でした。まだ仮住まいの方も多いと聞きます。
ムダな歳費は極力被害地への支援にまわしてほしいですね。


秋晴れが長くつづきましたが寒くなtりました。皆さまどうぞご自愛ください。

2019・11・16  asako

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種類が豊富なドーナッツショップ

アニー叔母さんの家
「銀の森屋敷」

客間

裁縫室

グリーン・ゲイブルズ内部

台所

アンの部屋

ニューロンドンの漁港

プリンス・エドワード島 
シャーロットタウン 街はずれの家

イリノイ州 アーサー

2色のパッチワーク

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CHICAGO

ミシガン湖東岸よりスカイラインを見る

古めかしい鉄橋を渡る電車が右から左から・・・

24日(木)朝7時お洒落なバスでアーミッシュの村を目指して南へ。イリノイ州はどこまでもトウモロコシ畑がつづきます。途中で休憩をしながら3時間ちょっとでアーサーという街に着きます。ドイツなどから移住してきたキリスト教徒が、宗派によって多少の違いもありながら、かたくに教義を守って暮らしています。
20年以上も前にハリソン・フォードが主演した「目撃者」という映画で初めてアーミッシュの人たちの暮らしぶりを知りました。いまだに小型馬車を交通手段とし、電気を使わない宗派があるなど興味深くて、いつか行ってみたいと思っていた場所です。100mもあるかと思うほどのメインストリートには、ビジターセンターやアンチックの店、家具屋やアーミッシュキルトも有名ですから、木綿の布をぎっしり並べた生地屋さんもありました。
通りの向こうにあるビックリするほどカボチャを並べた家は必見。町おこしの一貫でしょうか、カボチャ購入のカンパBOXもありました。通りを行き交う黒い馬車はやっぱり目を惹きます。
そろそろランチ。予約をしてもらったアーミッシュの家でいただくランチっていかがでしょう?またバスに乗り、トウモロコシ畑を走ります。ドライバーさんの持つ地図はひたすらまっすぐな道。ナビも入っているけれど、目印がなにかも分からないほどの農道をいくつか曲がって一軒の農家に着きました。表札もなく畑の中の一軒家。招かれた居間の窓からは、刈り取られたトウモロコシ畑と黄色く色づいた林が見えて、ごく普通の農家です。お母さんと娘さん、それにこの日のためのお手伝いさんは、白いキャップをつけて目立たない色調でシンプルな丈の長いワンピース姿。写真はNGというので残念。お孫さんの5・6歳の男の子ふたりと2歳くらいの女の子が照れながらも嬉しそう。
マッシュドポテトとグリル・ド・チキンにインゲン豆などのワンプレートランチ。デザートはアップルパイなど。確かに天井から照明器具は下がっていないけれど、片隅には電気器具も見えて、そう堅苦しい方たちではなさそうです。ランチパーテイーを請け負ってくださるのですから感謝ですね。
お庭に出て持参したキッズベストを三点、ロープに通してパチリ!再びトウモロコシ畑のつづくイリノイ州を北上しシカゴに戻ります。
17時、ミシガン湖畔からシカゴのスカイラインを眺め、車内から市内観光。「黄金の1マイル」と呼ばれるお洒落なストリートに興味深々。ディナーはガイドさんから教えてもらった「ホットドッグカフェ」へ。テーマパークのように店内はシカゴの良き時代が再現されていて活気にあふれています。雰囲気もご馳走となり美味しかったです。通りの向かいにある「ラジオロックカフェ」にも寄ってアメリカらしいショッピングもできました。
アンの家
グリーンゲイブルズ

ビルにビル影

ケーキ屋さんのウインドー

23日(水)朝、元気な方たちは5キロくらい離れた灯台へのウォーキングに出かけます。私はMさんとビクトリアパークに近い街外れの住宅地を歩いて散策。前日と打って変わって肌寒い日となり、清掃員の方が落ち葉掃きをする様子はもう晩秋。ハロウィンもすぐですから、お洒落な住宅の家々にオレンジ色の大きなカボチャが置かれています。観光客も少なく、夏にはその年の「アンとダイアナ」が選ばれて、レストランなど手をつないで歩く姿やミュージカルの上演などはありますが、秋は落ち着きがありプリンスエドワード島の自然な姿を見ることができたような気がします。

さて12時10分トロントへ向かって離陸、時差が1時間あり14時着。ここで広い空港内を歩き、イミグレーションで機械化された手順に戸惑います。しかしシカゴ行きのAC509便が遅れていてセーフ!トロント時間15時15分発、また時差を戻して18時シカゴ着、憧れの街に降り立ちます。ディナーは現地ガイドのミチコさんから教えてもらったフードコートを探して歩き、なんとも楽しいシカゴっ子と一緒にシェフたちが腕を振るうイタリアンなどを堪能しました。スーパーマーケットをのぞいたりしてそぞろ歩き、親しみやすい街の雰囲気が気に入りました。

プリンス・エドワード島

リバークルーズより

市立美術館

秋の旅 東へ

カナダ

ウオータールーストーブ
(調理もできる薪ストーブ

マリラの部屋

アーサーの街からシカゴへ向かう途中、
近郊のスーパーマーケットにて