一枚の写真を見てください。いつもお世話になっている寺町・二条のボタン屋『エクラン』さんです。この写真、思わぬところから送られて来ました。パリの里美さんです。「ええっ、どうしたの?」とメールを読むと、東京の友人が「京都に旅をした」と言って送ってくれたとのこと。まさかボタン屋さんの全景の中に、里美さんの友人が作ったニットがディスプレィされているなんて考えてもいなかったにちがいありません。折り返しのメールで「写真を撮ってくれた方に、私の本を送りましょうか?」と尋ねると、「それは喜ぶと思う」と住所を教えてくれました。
東京在住だけど今は実家のある広島に帰省中とのこと。思いがけない写真のお礼を添えて『ラブリーニット デザイン50』をお送りすると、広島レモンのゼリーなど冷菓とともにお便りが・・・。
野田あさみさんはニットファンで、パリの帰りに毎回ブリュッセルのイザベルさんというデザイナーのニット店に立ち寄っていたことや、色々コレクションがあるので目黒の自宅へどうぞと誘ってくださいました。目黒は私が生まれ育ったところですし、広島も今では友人・知人の多い街です。どこまでご縁がつづくのでしょう。
その後、三都を行きかうメールによって、あさみさんが里美さんの居るモンマルトルのマンションの下の階に住んでいたとき知り会われたこと。そしてあさみさんは「ぬいぐるみ屋」で「書道家」でもあり多彩な方と知りました。
ご縁は不思議なもの、里美さんからすれば、あさみさんはミニマリストで超シンプル!という印象を持たれ、ウィンドーのニットが「可愛いから撮った」というのが信じられない様子。7・8年前に入洛の際にご友人と訪れ、「二階のボタンも見せていただいた」というあさみさん。
ウインドーニットはひと月に一回ぐらいで新作と入れ替えをして飾っていただくのですが、7月7日に交換用に『リボンのカーディガン』を持参したので、それより以前に撮ってくださったことが分かります。『エクラン』さんも、この話に「そんなご縁があるのですね」と喜んでくださいました。
寺町通りは静かですが人気のある通りです。目を留めてくださった方から作品の問い合わせや、レッスンクラスに入られた方もいて、京都の街なかで作品を常時展示させていただけるご好意も、いつもありがたく感謝しているところです。
あさみさんはきっと漢字にすると「麻美」となって、里美さんと私と三位一体!
いつか、お会いできる日を楽しみにしています。東京→パリ→京都をひと巡りした、この夏のちょっといいお話でした。
増水して遊覧船も通れないセーヌ川
7月初旬
石畳に散ったマロニエの花びら
猛暑の中、オリンピックが始まりました。のめり込むように見てはいないけれど、金メダルを勝ち取った選手の技と、これまでの努力には思わず拍手!
しかし開幕までのドタバタ劇にはうんざりでした。何ごとも力を持ったひと握りの一存に引きずられた結果によるものと思われます。
それにしても10代前半のアスリートが金メダルなんて誰が想像したでしょう。素晴らしいことですが、オリンピックの概念が代ろうとしているこの夏、感染が広がって「東京五輪株」なんていう言葉が生まれないようにと願います。
左上から右へ
『じゃがいも アイスクリーム?』
2011・7・25
『マンモスのみずあび』
2017・8・10
『なつめやしの おむこさん』
2016・8・3
『森からのよびごえ』
2014・9・10
『こうまのマハバット』
2020・7・1
『ぼくの島にようこそ!』
2018・8・1
『カイマンのダンス』
2021・6・20
カイマンとはアマゾンにいるワニのこと
すべてBL出版から刊行
里美さんはまた最近のパリを撮って送ってくれました。いずれもパリらしい光景です。
亡き夫のスケッチ画
1988年夏 蒜山高原
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「天使とモチーフ繋ぎのカーデイガン」
三都物語
photo SATOMI
公園にて・・・ なんてパリらしい!
7月24日(土)で一学期のレッスンが終わりました。皆さん二回目のワクチン接種を終えて、少しほっとされたようです。副作用は様々で本当に多岐にわたるものだと知りました。
未だ収束は見えていませんが、自然災害も大暴れしないようにと祈りましょう。涼しくなる秋まで夏休みに入ります。どうぞお元気で。
asako 2021・7・27