いつのまにか秋が去って、冬の気配が漂っています。11月17日(金)から19日(日)までの三日間、「京都文化博物館」においてニットアート展を開催しました。三年ぶりですが、意図したことでもないのに丁度コロナ禍の期間を飛び越したことになります。今回は15日に京都新聞の家庭欄で大きく取りあげられたこともあり、ご来場者が連日多かったです。期間中合計600人とは望外の喜びとなりました。
皆さんニット教室の作品展と思って来られ、セーターやカーディガン・ベストなど100余点の他に、タペストリーが20点ほど展示されていることに驚かれていました。会場に入ってすぐの「京都と姉妹都市のコーナー」では、そもそも何が展示されているのか不明な方がほとんどでしたから、グループの幾つかに集まっていただき、即席のレクチャータイムを設けました。
姉妹都市をライフワークとした経緯や、取材と記念行事で再訪してきた各国の美しい古都のお話をして、最後には拍手をいただき思いがけぬことでした。

今回はとても嬉しい感想にたくさん出会え、「作品がみな上品」。「いままでさまざまな展示会を観てきたけれど、一番素敵です。」とは、ご高齢で品格のある和服姿の方でした。手前ミソ的ですが、ケルンから帰り休みなしで本が出版され、お世話になった方々へ発送などしながら展示会の搬入をして、もうクタクタになっていたので、賛辞をいただいたことで、次へのエネルギーをいただいた感じです。生徒さんたちにもレッスンで配布するプリントに、
「皆さんがたゆまずこつこつ楽しまれた成果が、多くの観覧者の心のどこかをノックされたに違いありません」と書きました。

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2023 晩秋 Ⅰ

バスが駐車したところ。向う岸の教会との間は峡谷

姉妹都市コーナーでの
即席レクチャー

正面の右端がケルンの
タペストリー

ニット作品の展示コーナー

かわいいお客さまが、最新作の
Peace on Earthに興味を!

おとぎ話に出てくるような
要塞に囲まれた旧市街

長い編成のトラム

手前は古城跡。
城壁の先にクリスマスツリー

ブロック柄のステンドグラス

午後の陽ざしが
樹の影を映している

展示会前の11月1日~8日まで、姉妹都市締結60周年事業を実施されたドイツのケルン市へ旅をして来ました。ドバイ経由で長時間のフライト。デユッセルドルフの空港からケルンまでの高速道路沿いはもう晩秋。緑のなだらかな畑の周りに、黄葉した林のある風景が延々とつづき、酷暑の中、初エッセイの執筆と展示会の準備などで疲弊していた心身がほぐれていくのが分かりました。
11月2日(木)ケルン大聖堂見学。私はタペストリー制作のための取材で、2012年の年の初めに訪れていますから、11年ぶりの再訪です。パリからひとりでTGBに乗車してケルン駅に着き、駅前にある大聖堂を訪れると、宗教画とばかり思っていたステンドグラスの中に、ブロック柄のステンドグラスがあるのを見つけました。それは右翼の上方にあり光が差し込むと、堂内に無数の色が流れて美しい光景です。修復のためデザインされたリヒターさんは、13世紀から大聖堂で使われてきた色ガラス・72色をブロックに用いたそうです。数あるステンドグラスの中から、タペストリーのモチーフに選ばせていただいたことに、あらためて感慨を深めました。
このたびは京都市民合唱団の方々の仲間にTさんと入れてもらったので、大聖堂のあとは団長さんのおススメ所に向かいます。ライン川を渡り、川岸に建つ「ハイアットリージェンシー」ホテルの28階に登り、ガラスで囲まれた円形の展望台からは、ケルン市内を360度眺望。11年前に息を切らせて大聖堂の塔屋に登り、眺めた光景よりも遥かに見渡せて、あのしんどさは何だったのかと・・・、そのころはまだ建設されていなかったホテルですから仕方ないことですが。

3日にルクセンブルグまで日帰りのバス旅。フランクフルトからいらした初老の日本人ガイド氏のご案内。2時間半ほどで到着。でもバスは街中に入れず、離れた所に駐車。これは京都市も見習わねば。
旧市街への長い橋を渡ると、そこは緑の峡谷になっていて、古城の石垣が残り、要塞城の様子が分かります。でもなんて素敵でしょう!石垣の先端に早くもクリスマスツリー!!おシャレです。
 
おとぎの国のようなルクセンブルグでした。現地ガイドさんのツアーも歴史と文化を紹介してくれて良かったですが、私はおシャレなウインドーのお店にに立ち寄り買い物をしたり、古めかしい外壁でニット作品の撮影をしたり、石畳の道を駆け回りもしましたが、ルクセンブルグの豊かな暮らしぶりも垣間見えて楽しい散策となりました。

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ドイツ・ケルンへ

会場入口からタペストリーの
姉妹都市コーナーを・・・

19日に搬出を終え、展示会の後仕事をしながらレッスンもある中で、
発送なども手がけてきましたが、ようやく日常が戻ってきたところです。
とりあえず大急ぎでの更新です。つづきはまたいつか・・・。

寒くなりました。どうぞご自愛ください。 2023・11・24 asako

旧市街のオシャレでかわいいSHOPたち

ケルンからルクセンブルグへの車窓

ホテルの28階にある展望台から
ケルン市を眺望。
大聖堂右手の白い屋根はプラットホーム
丸いドームは駅舎。
大聖堂はケルン駅の真ん前にある。

手前はライン川