「アマンド」でティータイム
さていつもは日帰りをするのですが、次の日に所用があるのでこの日は一泊します。かねてより行きたかった「麻布台ヒルズ」へGO!なんと六本木の交差点から東京タワーと並んで見える、左に聳えたつビルだったのです。意外と近く思えてバス停ひと駅分を歩きました。目的の「大垣書店」は4F。なんともオシャレ!関東の方には馴染みのない書店のようで、岐阜の大垣市にある書店と間違われる方も多いそうです。
私は昨年11月に「京都、わが心のオアシス」というエッセイ本を同書店より出版していますので、なんだか身内のような気がする書店です。「麻布台ヒルズ」のオーナー、森ビルさんからオファーが来た、というのですからスゴイ。日本中の書店の中から選ばれたということです。京都で生まれて育った本屋さんの東京初進出でもあります。SNSなどに押されて本屋さんの閉店が相次ぐ中での快挙とまで言われています。京都人としても誇らしいですね。
書店にはギャラリーも幾つかあり、その一つで絵本作家・いせひでこさんの原画展が開催中でした。パリの老装丁家と少女の静かな絵本を読んだことがあるので、静謐な原画を観ることが出来て嬉しかったです。一階に下りて何やら楽し気なマーケットプレイスを眺め、地下に潜って地下鉄・日比谷線「神谷町駅」を目指しますが、なんとも天井の高いゴージャスな連絡通路。それも長くて遠い。途中にスイーツなどのお店があるのですが、セレブ感が半端なくて近寄りがたさも感じました。銀座で乗り換えて日本橋へ。三越で買い物をしてから夕暮れどきの通りをそぞろ歩きます。角の骨董店で古色蒼然とした、ふくよかなお雛さまに目が止まりました。「桃山雛」と書かれています。お値段もビックリでしたが、それだけの価値があるにちがいません。
昨年12月の初めに上京して以来、久しぶりの東京レッスンに出かけて来ました。レッスンが無くても東京クラスの方々とは、電話やメールなどでやり取りしながら過ごしていますから、折々近況も届くのでそれほど間の空いた気はいたしません。3月のレッスンには新作を携えて(毎回ですが)伺いました。キットのご希望を聞きながら、この間に仕上がった作品を着てこられた皆さんと、六本木の高層ビルに囲まれた、9階にある広々とした教室で過ごす東京時間。2時間はあっという間です。レッスン後、お時間のある方たちと近くの「アマンド」でティータイム。季節感あふれるストロベリーアラモード!をいただきながらのオシャベリタイムも美味しく楽しかったです。
翌朝、泊まったホテルからスカイツリーが見えました。東京のランドマークを間近に観られて朝からスッキリ!
所用を済ませたあと銀座を歩きます。寒いけれど三月ですから、なんとなく気分は春。銀ブラする人々も冬から抜け出せそうな春めき感に包まれているようでした。東銀座にある昔は「プランタン」という楽し気なデパートであったところにMUJIなどが入っていて、その入口のMUJIフラワーは人気です。私もチューリップを三束求めて京都へ連れ帰りました。アンジュのレッスンテーブルに、東京から連れ帰った春を飾って、しばらく過ごしたのです。
告知の通り今月末の三日間、アンジュでオープンアトリエを催します。久しぶりですが、アンジュが誕生してから45年という節目の年でもあり、15年ぶりに「アンジュ便り」を復刊しました。受け取った方々は一様に驚かれ、そして喜んでくださっています。すぐに取り置きやご注文が相次ぎ、そういえば「アンジュ便り」は通販カタログでもあったことを思い出しています。もうA3の紙面を手描きで埋めるのは無理と考えていたのですが、描き始めたらあっという間でした。昔取った杵柄でしょうか。お時間がよろしければ、春めく京都へどうぞお出かけください。
asako 2024・3・15